愛され続けている良質の木
世界最大級の木造建築物として有名な「東大寺」に、高島市朽木地域の木が使われていたことをご存じですか?
高島市は従来からスギの生育に適した地域で、昔から良質な天然スギの産地として知られていました。恵まれた環境の中大切に育まれた高島の木は、京都の名だたる寺社仏閣など多くの建物に使用されている、愛され続けている木材なのです。
高島市の森林
(1)びわこ水源の森
市の面積のうち実に72%が森林という高島市。また、市内を流れる安曇川は、琵琶湖に流れ込む水の40%もの量を占めているといわれています。 これは、高島市の森林が豊かで保水力が高いことを示しており、高島市の森林は、まさにびわこ水源の森といえます。
「高島の木の家」は、住まい手だけでなく地域や環境にも配慮された、快適に暮らせる生活空間。高島の木、高島の技術でつくられる「高島の木の家」には、多くのメリットがあります。


(2)高島市の森林の姿
高島市の森林は、里山の雑木林、スギやヒノキの人工林、奥山のブナ林、天然スギの森など、四季の変化に富んだ多様な姿をしています。 特に、里山の雑木林や天然スギの森は、貴重な生態系や良質の木材が存在しており、世界的に価値の高い森です。




残り少なく貴重な森林です
(3)高島市の林業
スギの生育に適した高島市では、昔から林業が盛んでしたが、外材の輸入自由化などにより、木材価格が低迷したため、林業で収入を得ることが難しくなりました。 このため、山村の人口は激減、植えられた人工林の間伐などの手入れも行き届きずらくなっています。 琵琶湖の水源として重要な役割を担う森林を守るためにも、林業で収入が得られ、山村に人が住めるようになることが、今後の大きな課題です。


(4)間伐の必要性
間伐をすると林内には光が入り、木々が健全に育ち土壌が保全され森林の持つ多面的な機能が発揮されます。下草が生えなくなると保水力が低下し、ちょっとした風雨で木は倒れ表土が流出しやすくなります。
間伐をすることで森林の荒廃を防ぎ森林資源の循環が生まれ、琵琶湖の水源林の手入れとなり豊かな森林づくりと琵琶湖の保全に結びつきます。




「高島の木の家」づくりに使われる代表的な高島の木
ス ギ




(朽木産)
あたたかみのある触感と色合いが特徴のスギ。耐久性・断熱性が抜群で、柱や梁だけでなく、土台、床板、天井など幅広く使われています。高島市にはアシウスギといわれる滋賀県一優れたスギの品種が自生し、その苗木を育てる林業が発達してきました。
ヒノキ


光択がある木肌の白さと独特の香りが特徴のヒノキは、乾燥しやすく耐水性に比較的富んでいるため、主に柱や土台などに使われています。高島市にはやや少ないですが、天然のヒノキが生育している場所もあります。
ア テ


ヒノキの仲間で、腐りにくく最も耐水性のある木。成分も香りもヒノキと似ていますが、ヒノキチオール(抗菌成分)が多く含まれているので、風呂や土台、壁などに珍重されています。高島市には、西日本で最も多く天然アテが分布していますが、山深い場所に生育しているため入手はやや困難となっています。